農薬データベース殺菌剤確認日 2026.10.01
カルベンダジム・チオファネートメチル
Carbendazim / Thiophanate-methyl / Benomyl / 別名:チオファネートメチル・ベノミル
かびの細胞分裂を止める。
日本では
- 登録
- 農薬として登録されている(初めての登録 1971年4月21日)。この成分を含む製剤は 45 種類。
- 主な適用作物
- きゅうり、トマト、もも、りんご、だいず、レタス など(適用表に出てくる作物名 170 種類)
- 毒性の区分
- 成分そのもの:チオファネートメチル:普 / ベノミル:普製剤(薄めて売られる商品)45種類の区分:普通物 45毒物及び劇物取締法による区分。
- ADI(一日摂取許容量)
- 体重1kgあたり1日 0.025 mg
- ARfD(急性参照用量)
- 体重1kgあたり 0.14(一般の集団) / 0.1(妊婦又は妊娠している可能性のある女性) mg
- 評価
- 食品安全委員会 2025年7月10日
ADI:一生、毎日食べ続けても健康への影響がないとされる量。ARfD:一度に(24時間以内に)食べても健康への影響がないとされる量。どちらも食品安全委員会が動物試験などから決める。
国の残留農薬検査で(令和6年度)
| 農産物 | 検出/検査 | 検出割合 | 基準値超過 |
|---|---|---|---|
| 国産検出割合 2位 | 13 / 153 | 8.5% | — |
検査数は「農薬×検体」の延べ数。少しでも見つかれば「検出」に数える(基準値を超えたという意味ではない)。
海外の評価では
- WHO の急性毒性の区分
- U(通常の使用で急性の危険は低い)・LD50 >10000 mg/kgCarbendazim=>10000 / Thiophanate-methyl=>5000 / Benomyl=>10000薄める前の成分を、主にラットに一度に飲ませたときの毒性(LD50=半数が死ぬ量。小さいほど急性毒性が強い)による区分。食品に残る量の安全性の評価ではない。
- EU
- EUで非承認EU では、カルベンダジム・チオファネートメチル・ベノミルのいずれも承認されていない。「代替候補物質」(より安全な代わりがあれば置き換えを検討する物質)に指定されている。EU の ADI:Carbendazim=0.02 mg/kg bw/day / Thiophanate-methyl=0.02 mg/kg bw/day、ARfD:Carbendazim=0.02 mg/kg bw / Thiophanate-methyl=0.02 mg/kg bw
- IARC(発がん性)
- IARC の分類リストに該当する項目なし(グループ3を含め、評価されていないか対象外)
知っておきたいこと
- チオファネートメチルとベノミルは、体内や環境中でカルベンダジムに変わるため、残留基準値はまとめて決められている(国の検査でも「カルベンダジム類」として1つに数える)。日本で登録されているのはチオファネートメチルとベノミルで、カルベンダジムそのものの登録はない。
- 食品安全委員会は2025年、3成分をまとめた ADI(グループ ADI)を定めた。
関連する解説
出典
- FAMIC(農林水産消費安全技術センター)農薬登録情報(2026年9月30日現在)
- 食品安全委員会 カルベンダジム・チオファネートメチルの評価書(2025年7月10日)
- 厚生労働省『令和6年度 食品中の残留農薬等検査結果』
- WHO Recommended Classification of Pesticides by Hazard 2019
- EU Pesticides Database(Carbendazim / Thiophanate-methyl / Benomyl)
最終確認日 2026.10.01。登録や評価は変わることがあります。
日本で登録されている農薬は、国が使える作物・量・回数・収穫前の日数を決めて認めたものです。このページは、法令と公的機関の評価に書かれている事実を並べたもので、良し悪しを判定するものではありません。