食品の重金属データベース野菜・いも・茶確認日 2026.10.03
さといも・じゃがいものカドミウム・鉛
さといもの鉛は、皮つきでは定量限界以上の試料があり(2015年度は59点中40点)、一方で農水省の調査(2015年度)では皮をむいたもの59点がすべて定量限界(0.01 mg/kg)未満でした。カドミウムは、さといもが平均0.04・最大0.42、じゃがいもが平均0.02・最大0.08 mg/kg です。
日本の公的調査などで測った値
| 金属 | 形態・状態 | 平均 | 範囲・最大 | 検体数 | 調査 |
|---|---|---|---|---|---|
| カドミウム | 総カドミウム・さといも(可食部) | 0.04(中央値0.03) | 最大0.42 | 600点 | 農水省 平成21〜22年度 |
| カドミウム | 総カドミウム・ばれいしょ(じゃがいも) | 0.02(中央値0.02) | 最大0.08 | 240点 | 農水省 平成21〜22年度 |
| 鉛 | 総鉛・さといも(皮つき) | 0.01〜0.02 | 最大0.09 | 59点(19点が定量限界未満) | 農水省 2015年度 |
| 鉛 | 総鉛・さといも(皮つき) | 0.01〜0.02 | 最大0.36 | 300点(246点が定量限界未満) | 農水省 2008年度 |
| 鉛 | 総鉛・さといも(皮なし) | 0.00〜0.01 | 全点が定量限界(0.01)未満 | 59点 | 農水省 2015年度 |
| 鉛 | 総鉛・ばれいしょ | 0.00〜0.04 | 最大0.04 | 100点(99点が定量限界未満) | 農水省 2003〜05年度 |
| ヒ素 | 総ヒ素・さといも(皮つき) | 0.01 | 最大0.04 | 98点 | 農水省 2003〜05年度 |
| ヒ素 | 総ヒ素・さといも(皮をむいたもの) | 0.006 | — | 29点 | 農水省 2003〜05年度 |
単位は mg/kg(=ppm)、生鮮です。「0.00〜0.01」のような範囲は、定量限界未満の試料を0とした平均〜定量限界の値とした平均です。皮つきと皮なしは調べた点数・年が違うため、同じ試料での比較ではありません。
基準値(日本・国際・EU)
| 定めた機関 | 基準値 | 補足 |
|---|---|---|
| 日本(食品衛生法) | カドミウム・鉛・ヒ素とも基準なし | カドミウムの基準は米とミネラルウォーター類だけです |
| Codex(国際基準) | カドミウム ばれいしょ 0.1(皮をむいたもの)/鉛 根菜・塊茎 0.1 | — |
| EU(規則 2023/915) | カドミウム 根菜・いも 0.10(ばれいしょは皮をむいたもの)/鉛 根菜・塊茎 0.10 | — |
知っておきたいこと
- さといもの鉛は、皮つきでは最大が0.36(2008年度)、0.09(2015年度)と出る一方、皮をむいたものは2003年度30点・2015年度59点がすべて定量限界未満でした。資料に理由の説明はなく、皮や皮についた土のどちらが原因かは分かりません。
- さといものカドミウムは、平均0.04・95%値0.14・最大0.42 mg/kg で、野菜・いもの中では高めの部類です。じゃがいもは平均0.02・最大0.08でした。いずれも日本に基準はなく、Codex・EU の根菜・いもの上限(0.1)は他国の物差しに当てた参考です。
- 総ヒ素は、さといもが皮つきで平均0.01、皮をむくと0.006 mg/kg と、米・海藻に比べ桁が低い値です。
- トータルダイエット(2024年)では、雑穀・芋の群のカドミウムが2.09 μg/日(全体13.4の約16%)、鉛が0.27 μg/日(全体3.96の約7%)でした。農水省は「濃度が他の食品より低くても、食べる量が多いと摂取量への寄与は大きい」と説明しています。
- 洗う・ゆでるなどの調理で減る割合の、日本の公的な試験値は見つかりませんでした。
家庭で減らす方法(試験で示されたこと)
- さといもの皮をむく:鉛は、皮つきでは59点中40点(2015年度)が定量限界以上だった一方、皮をむいたものは調べた59点(2015年度)がすべて定量限界(0.01 mg/kg)未満。総ヒ素は平均0.01(98点)から0.006(29点)へ(農水省。皮つきと皮なしは別の試料群です)
関連する解説
金属ごとのページ
出典
- 農水省「農産物に含まれる鉛の実態調査」
- 農水省「食品からの鉛の摂取量・各国との比較」
- 農水省「国産農産物のカドミウム実態調査(平成21〜26年度)」
- 農水省 カドミウム実態調査データ(別添・農産物 表3.3)
- 農水省「食品に含まれるヒ素の実態調査」
- 厚労科研 トータルダイエット 令和6年度 分担研究報告書
- EU 規則 2023/915(食品中の汚染物質の最大基準値)
最終確認日 2026.10.03(公的機関の資料・論文の原典で確認し、Gemini Notebook に集めて照合)。
重金属は自然の土や海にもともとある物質で、どの食品にも少しずつ含まれます。このページは、公的機関の調査・基準・評価と論文に書かれている事実を並べたもので、食品の良し悪しを判定するものではありません。妊娠中の方の魚の食べ方など、国の注意事項があるものはそれに従ってください。