マイクロプラスチック データベース魚介・海藻確認日 2026.10.01
魚(干物・丸ごと食べる小魚を含む)のマイクロプラスチック
魚のマイクロプラスチックは主に消化管(内臓)から見つかります。ふつうは内臓を除いて食べますが、身(筋肉)から見つかった研究や、干物で身のほうが多かった研究もあります。東京湾のカタクチイワシでは、77%の個体の消化管から見つかりました。
研究で見つかった量
| 研究 | 調べたもの | 数えた範囲・測り方 | 結果 |
|---|---|---|---|
| Tanaka・Takada(2016年) | 東京湾のカタクチイワシ64尾 | すべての粒を FTIR で同定 | 49尾(77%)の消化管から。平均1尾2.3個、最大15個。ポリエチレン52.0%・ポリプロピレン43.3%。80%が0.15〜1mm |
| Yagi ら(2022年) | 九州近海の商業魚 | —(要旨で確認) | 消化管に見つかった割合:浮魚(150尾)39.1%、底魚(235尾)10.3% |
| Piyawardhana ら(2022年) | アジア7か国の干し魚14製品 | マイクロラマン | ほとんどから。約80%が繊維。最も多かったのは日本のウルメイワシの干物で、1尾あたり1.92個(乾物1gあたり0.56個) |
| Karami ら(2017年) | 干し魚4種(各30尾) | —(要旨で確認) | 2種では、内臓を除いた身のほうが内臓より多かった |
| Barboza ら(2020年) | 北大西洋の天然魚150尾 | —(要旨で確認) | 32%の魚の背側の身から。平均1gあたり0.054個 |
数えた粒の大きさの下限や、個数か重さかで結果は桁が変わります。研究どうしの数字はそのまま比べられません(→ 測り方で数字が変わる)。
知っておきたいこと
- 内臓を除いても、マイクロプラスチックがなくなる保証はありません(Karami 2017・Barboza 2020)。
- 東京湾の研究は成魚の消化管の中身を調べたもので、煮干し・しらすなどの製品そのものを測ったものではありません。
- 洗顔料などのマイクロビーズに似た粒(7.3%)も見つかっています。日本では2016年に化粧品業界が自主的な使用中止を決めました(→ 規制と制度)。
日本のデータ
東京湾のカタクチイワシ(2016年)、九州近海の商業魚(2022年)、日本のウルメイワシの干物(2022年)の研究があります。煮干し・しらす・ちりめんの製品を直接測った研究は見つかりませんでした。
見つかったプラスチックの種類
関連する解説
出典
- Tanaka K, Takada H. Sci Rep 2016;6:34351(PMID 27686984)
- Yagi M ほか. Mar Pollut Bull 2022;174:113304(PMID 35090289)
- Piyawardhana N ほか. J Hazard Mater 2022;423:127093(PMID 34536847)
- Karami A ほか. Sci Rep 2017;7:5473(PMID 28710445)
- Barboza LGA ほか. Sci Total Environ 2020;717:134625(PMID 31836230)
最終確認日 2026.10.01(Gemini Notebook に論文・公的資料を集めて照合)。「要旨で確認」は論文の要旨に書かれていることだけを載せています。
WHO・FAO・EFSA などの公的機関は、今のところ特定の食品を控えるような個人向けの食事制限は勧めていません。このページは研究と公的機関の資料に書かれている事実を並べたもので、食品の良し悪しを判定するものではありません。