マイクロプラスチック データベースプラスチックの種類確認日 2026.10.01
ポリプロピレン
Polypropylene / PP / 樹脂識別コード 5
保存容器・弁当箱・哺乳瓶・キャップ。温めると出る量が増えた研究。
主な用途
- 電子レンジ用の保存容器・弁当箱
- ペットボトルのキャップ
- プラスチック製の哺乳瓶
- ティーバッグの一部
- テイクアウト容器
- まな板
食品・水・人の体で見つかった例
- ポリプロピレン製の哺乳瓶で調乳すると最大1Lあたり1,620万個、温度が高いほど増えた(Li ら 2020年)
- ペットボトルの水で FTIR で確かめた粒の54%(Mason ら 2018年。キャップの材質と一致)
- 人の便:8人全員から見つかり、ポリプロピレンと PET が最も多かった(Schwabl ら 2019年)
- 胎盤:ポリマーと特定できた3粒は、色のついたポリプロピレン(Ragusa ら 2021年)
- まな板:ポリエチレンより多く出た(Yadav ら 2023年)
- 一方、100℃の湯で容器を調べた研究では、ポリプロピレン容器からはどの条件でも見つからなかった(Caponigro ら 2025年)
食品ごとのくわしい数字:哺乳瓶・調乳、電子レンジ加熱・テイクアウト容器、まな板、電気ケトル・やかん、ペットボトルの水、ティーバッグ
原料・添加剤の評価
- ポリプロピレン自体は IARC グループ3
IARC の分類は「発がん性があるか」の根拠の強さで、ふだんの量でのリスクの大きさではありません。
日本の規格(食品に触れる器具・容器包装)
- 告示370号:ポリエチレンと同じ規格
- ポジティブリストの材質区分2
合成樹脂の一般規格(すべてに共通):材質中のカドミウム・鉛 各100μg/g 以下、溶出する重金属(鉛として)1μg/mL 以下など。食品に触れる合成樹脂には、2020年6月から使ってよい物質を決めた「ポジティブリスト制度」が適用されています(経過措置は2025年5月31日で終了)。→ 規制と制度
日本の生産量
| 品目 | 2023年 | 2024年 | 2025年 |
|---|---|---|---|
| ポリプロピレン | 2,075,387 t | 1,934,738 t | 2,037,468 t |
日本プラスチック工業連盟の集計(経済産業省 生産動態統計にもとづく)。国内で作られた量で、国内で使われた量ではありません。
出典
- Li D ほか. Nature Food 2020;1:746-754(PMID 37128027)
- Mason SA ほか. Front Chem 2018;6:407(PMID 30255015)
- Schwabl P ほか. Ann Intern Med 2019;171:453-457(PMID 31476765)
- Ragusa A ほか. Environ Int 2021;146:106274(PMID 33395930)
- Caponigro V ほか. Food Chem 2025;464:141716(PMID 39447258)
- 消費者庁 器具・容器包装の規格基準(告示370号 第3)
- IARC List of Classifications
- 日本プラスチック工業連盟 統計
最終確認日 2026.10.01。
このページは、法令・公的機関の評価・論文に書かれている事実を並べたもので、特定の素材や製品の良し悪しを判定するものではありません。