マイクロプラスチック データベース水・飲み物確認日 2026.10.01

ペットボトルの水のマイクロプラスチック

2024年の米国の研究(PNAS)は、ペットボトルの水1Lから約24万個の粒子を見つけ、約9割がナノプラスチックだったと報告しました。一方で、実験の「空試験」(何も入れない水で同じ手順を行う対照)が水と同じくらい汚れていたという批判が出ています。容器による順位は研究ごとに入れ替わります。

研究で見つかった量

研究調べたもの数えた範囲・測り方結果
Qian ら(2024年、PNAS)米国の3ブランドSRS 顕微鏡(ナノまで)1Lあたり約24万個、約90%がナノプラスチック。個数ではナイロン(PA)、重さでは PET が主。同定できたのは粒子の約1割
Mason ら(2018年)11ブランド259本Nile Red 染色、0.1mm 超の約半数を FTIR で確認0.1mm 超は1Lあたり10.4個(確認できた粒の54%がポリプロピレン=キャップの材質)。小さい粒を含めた325個は分光で未確認
Schymanski ら(2018年)ドイツの容器別マイクロラマン1Lあたり リターナブル PET 118個、使い捨て PET 14個、紙パック11個、ガラス瓶50個。空試験は14個で、差があったのはリターナブル PET だけ
Oßmann ら(2018年)ドイツの容器別マイクロラマン(0.001mm まで)1Lあたり 使い捨て PET 2,649個、ガラス瓶6,292個。90%超が0.005mm 未満

数えた粒の大きさの下限や、個数か重さかで結果は桁が変わります。研究どうしの数字はそのまま比べられません(→ 測り方で数字が変わる)。

知っておきたいこと

  • Materić ら(2024年、PNAS への手紙)は、Qian らの実験で超純水を全工程に通した空試験が、ペットボトルの水と同じくらい汚れていたのに使われなかったと指摘し、それを基準にすると全検体が空試験以下になるとしました。Qian らは「超純水そのものが汚れていたので空試験に向かない」「ブランドごとにポリマーの構成が違い、実験室の汚染では説明できない」と反論しています。
  • ナイロンが多かった点について、著者は浄水工程の逆浸透膜(ナイロン系の材料)から来た可能性を挙げています。
  • Mason 2018 は報道団体 Orb Media の企画。ドイツのフラウンホーファー研究所の総説(2018年)は、報告された量では安全上の懸念にならないとしています。

日本のデータ

日本のペットボトルの水を測った研究は見つかりませんでした。

見つかったプラスチックの種類

関連する解説

出典

最終確認日 2026.10.01(Gemini Notebook に論文・公的資料を集めて照合)。「要旨で確認」は論文の要旨に書かれていることだけを載せています。

WHO・FAO・EFSA などの公的機関は、今のところ特定の食品を控えるような個人向けの食事制限は勧めていません。このページは研究と公的機関の資料に書かれている事実を並べたもので、食品の良し悪しを判定するものではありません。

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