マイクロプラスチック データベース台所の道具・容器確認日 2026.10.01
哺乳瓶・調乳のマイクロプラスチック
アイルランドの2020年の研究(Nature Food)は、ポリプロピレン製の哺乳瓶で調乳すると1Lあたり最大1,620万個の粒子が出て、消毒や温度が高いほど増えたと報告しました。研究チームは、消毒後にすすぐ・調乳はプラスチック以外の容器で行うなどのやり方を提案しています。
研究で見つかった量
| 研究 | 調べたもの | 数えた範囲・測り方 | 結果 |
|---|---|---|---|
| Li D ら(2020年、Nature Food) | ポリプロピレン製の哺乳瓶(市場の68.8%を占める10種類) | —(要旨・大学の発表で確認) | 最大1Lあたり1,620万個。25℃で60万個、70℃で1,620万個、95℃で5,500万個。乳児は1日14,600〜455万個(48地域の推計) |
| Zhang ら(2023年) | 粉ミルクの調乳 | —(要旨で確認) | 乳児がとる量は、粉ミルクそのものより哺乳瓶由来が6.8倍 |
| Song ら(2021年) | PC・PP の水筒、PPSU の哺乳瓶 | —(要旨で確認) | 開け閉め100回で1mLあたり53〜393個。品質の高いプラスチック瓶とガラス瓶では少なかった |
数えた粒の大きさの下限や、個数か重さかで結果は桁が変わります。研究どうしの数字はそのまま比べられません(→ 測り方で数字が変わる)。
知っておきたいこと
- Li 2020 の数えた粒の大きさの下限と同定の方法は、本文を確認できていません。
- ポリプロピレン製のケトルや弁当箱も、哺乳瓶と同じ程度だったと研究チームは発表しています。
家庭でできること(研究で示されたこと)
- 研究チーム(Li 2020)の提案:消毒のあと、室温の滅菌した水で3回以上すすぐ。湯はプラスチック以外のケトルや鍋で沸かす。調乳はプラスチック以外の容器で70℃以上の湯で行い、冷ましてから哺乳瓶に移す。プラスチック容器で温め直さない・激しく振らない。
- 調乳のしかたは、厚生労働省・WHO の「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドライン」(70℃以上の湯で調乳)もあわせて確かめてください。
日本のデータ
日本の哺乳瓶を測った研究は見つかりませんでした。日本のポリカーボネート製哺乳瓶のビスフェノールAの溶出は、定量限界(0.0005ppm)程度と消費者庁の資料にあります。
見つかったプラスチックの種類
関連する解説
出典
- Li D ほか. Nature Food 2020;1:746-754(PMID 37128027)
- トリニティ・カレッジ・ダブリンの発表(ScienceDaily 転載)2020年10月
- Zhang J ほか. 2023(PMID 36758924)
- Song K ほか. 2021(PMID 34148170)
- 消費者庁「ビスフェノールAについてのQ&A」
最終確認日 2026.10.01(Gemini Notebook に論文・公的資料を集めて照合)。「要旨で確認」は論文の要旨に書かれていることだけを載せています。
WHO・FAO・EFSA などの公的機関は、今のところ特定の食品を控えるような個人向けの食事制限は勧めていません。このページは研究と公的機関の資料に書かれている事実を並べたもので、食品の良し悪しを判定するものではありません。