マイクロプラスチック データベースプラスチックの種類確認日 2026.10.01

ポリ塩化ビニル(塩ビ)

Polyvinyl chloride / PVC / 樹脂識別コード 3

水道管など。動脈のプラークで報告。可塑剤(フタル酸エステル)の使い方に規制。

主な用途

  • 水道管
  • 可塑剤を加えたやわらかい製品(ホース・シートなど)

食品・水・人の体で見つかった例

  • 首の動脈のプラーク:31人(12.1%)から平均1mgあたり5.2μg(Marfella ら 2024年。PVC の熱分解による測定は特異性が低いとの指摘あり)
  • 胎盤:重さで約10%(Garcia ら 2024年)
  • 水道水:0.05mm を超える PVC の破片は、水道管から来た可能性(Mukotaka ら 2021年)

食品ごとのくわしい数字:水道水

原料・添加剤の評価

  • 原料の塩化ビニル(モノマー)は IARC グループ1
  • 可塑剤の DEHP(フタル酸ビス(2-エチルヘキシル))は IARC グループ2B
  • EFSA(2019年):フタル酸エステル4種のグループ TDI は体重1kgあたり1日50μg。食品の容器などからとる量は、最悪の想定でもその23%まで
  • PVC 自体は IARC グループ3

IARC の分類は「発がん性があるか」の根拠の強さで、ふだんの量でのリスクの大きさではありません。

日本の規格(食品に触れる器具・容器包装)

  • 告示370号(PVC):材質中の塩化ビニル1μg/g 以下、ジブチルスズ化合物50μg/g 以下ほか
  • ポジティブリスト:DEHP は PVC など(材質区分4)にだけ50%まで使える。油脂・脂肪の多い食品に触れる部分には使えない(溶け出さない加工をした場合を除く)

合成樹脂の一般規格(すべてに共通):材質中のカドミウム・鉛 各100μg/g 以下、溶出する重金属(鉛として)1μg/mL 以下など。食品に触れる合成樹脂には、2020年6月から使ってよい物質を決めた「ポジティブリスト制度」が適用されています(経過措置は2025年5月31日で終了)。→ 規制と制度

日本の生産量

品目2023年2024年2025年
ポリ塩化ビニル1,547,754 t1,463,872 t1,480,677 t

日本プラスチック工業連盟の集計(経済産業省 生産動態統計にもとづく)。国内で作られた量で、国内で使われた量ではありません。

出典

最終確認日 2026.10.01。

このページは、法令・公的機関の評価・論文に書かれている事実を並べたもので、特定の素材や製品の良し悪しを判定するものではありません。

ほかのプラスチック

← マイクロプラスチック データベースへ