農薬データベース殺虫剤確認日 2026.10.01

ジノテフラン

Dinotefuran

ネオニコチノイド系日本で登録ありWHO IIIEUで非承認

昆虫の神経の受容体(ニコチン性アセチルコリン受容体)に結びつく。根や葉から吸われて作物全体に回る(浸透移行性)ものが多い。

日本では

登録
農薬として登録されている(初めての登録 2002年4月24日)。この成分を含む製剤は 80 種類。
主な適用作物
稲、だいず、えだまめ、キャベツ、ブロッコリー、ねぎ など(適用表に出てくる作物名 117 種類)
毒性の区分
成分そのもの:普通物
製剤(薄めて売られる商品)80種類の区分:普通物 80
毒物及び劇物取締法による区分。
ADI(一日摂取許容量)
体重1kgあたり1日 0.22 mg
ARfD(急性参照用量)
体重1kgあたり 1.2 mg
評価
食品安全委員会 2026年7月29日

ADI:一生、毎日食べ続けても健康への影響がないとされる量。ARfD:一度に(24時間以内に)食べても健康への影響がないとされる量。どちらも食品安全委員会が動物試験などから決める。

国の残留農薬検査で(令和6年度)

農産物検出/検査検出割合基準値超過
国産検出割合 1位169 / 1,32712.7%0件
輸入91 / 3,6582.5%2件

国産で見つかった食品:いちご、えだまめ、かき、かぶ類の根、かぼちや(スカッシュを含む)、きゆうり(ガーキンを含む)、きょうな、こまつな、しゅんぎく、しろうり、すもも(プルーンを含む)、その他のあぶらな科野菜 など(最大 3.3ppm)

輸入で見つかった食品:その他のなす科野菜、その他のハーブ、その他の豆類、ねぎ(リーキを含む)、ぶどう、まくわうり、オクラ、トマト、バナナ、ピーマン、マンゴー、メロン類果実 など(最大 0.5ppm)

検査数は「農薬×検体」の延べ数。少しでも見つかれば「検出」に数える(基準値を超えたという意味ではない)。上位20に入らない農薬は、全体版の食品別の表を合算した値。

消費者庁のマーケットバスケット調査(令和6年度、ふだんの食事から実際にとっている量)では、ADI に対して 0.072〜0.122%。

海外の評価では

WHO の急性毒性の区分
III(やや危険)・LD50 2450 mg/kg
薄める前の成分を、主にラットに一度に飲ませたときの毒性(LD50=半数が死ぬ量。小さいほど急性毒性が強い)による区分。食品に残る量の安全性の評価ではない。
EU
EUで非承認
IARC(発がん性)
IARC の分類リストに該当する項目なし(グループ3を含め、評価されていないか対象外)

知っておきたいこと

  • 国の検査で、国産の農産物から見つかる割合がもっとも高い農薬(厚労省 令和6年度:1,327件中169件、12.7%)。
  • EU の登録簿では、承認の申請がされたことがない成分とされている(EU Pesticides Database の備考「Never notified」)。
  • 農林水産省の蜜蜂被害事例調査(2013〜15年度)で、稲のカメムシ防除の時期に死んだミツバチから見つかった殺虫剤のうち、6件がこの成分だった(計38件、重複あり)。

関連する解説

出典

最終確認日 2026.10.01。登録や評価は変わることがあります。

日本で登録されている農薬は、国が使える作物・量・回数・収穫前の日数を決めて認めたものです。このページは、法令と公的機関の評価に書かれている事実を並べたもので、良し悪しを判定するものではありません。

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