農薬データベース殺虫剤確認日 2026.10.01

イミダクロプリド

Imidacloprid

ネオニコチノイド系日本で登録あり成分は劇物WHO IIEUで非承認

昆虫の神経の受容体(ニコチン性アセチルコリン受容体)に結びつく。根や葉から吸われて作物全体に回る(浸透移行性)ものが多い。

日本では

登録
農薬として登録されている(初めての登録 1992年11月4日)。この成分を含む製剤は 36 種類。
主な適用作物
稲、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、すいか など(適用表に出てくる作物名 119 種類)
毒性の区分
成分そのもの:劇物(2%普)
製剤(薄めて売られる商品)36種類の区分:普通物 24・劇物 12
毒物及び劇物取締法による区分。「劇(2%普)」は、成分が2%以下の製剤なら普通物という意味。
ADI(一日摂取許容量)
体重1kgあたり1日 0.057 mg
ARfD(急性参照用量)
体重1kgあたり 0.077 mg
評価
食品安全委員会 2025年7月16日

ADI:一生、毎日食べ続けても健康への影響がないとされる量。ARfD:一度に(24時間以内に)食べても健康への影響がないとされる量。どちらも食品安全委員会が動物試験などから決める。

国の残留農薬検査で(令和6年度)

農産物検出/検査検出割合基準値超過
国産検出割合 16位70 / 3,4632.0%0件
輸入検出割合 12位262 / 5,2935.0%2件

国産で見つかった食品:いちご、えだまめ、かき、きゆうり(ガーキンを含む)、きょうな、こまつな、さといも類(やつがしらを含む)、すもも(プルーンを含む)、その他のうり科野菜、その他のかんきつ類果実、そら豆、だいこん類(ラディッシュを含む)の根 など(最大 3.3ppm)

輸入で見つかった食品:いちご、おうとう(チェリーを含む)、かぼちや(スカッシュを含む)、こまつな、ごまの種子、その他のきく科野菜、その他のなす科野菜、その他のハーブ、にんじん、ねぎ(リーキを含む)、ばれいしょ、ぶどう など(最大 0.22ppm)

検査数は「農薬×検体」の延べ数。少しでも見つかれば「検出」に数える(基準値を超えたという意味ではない)。

消費者庁のマーケットバスケット調査(令和6年度、ふだんの食事から実際にとっている量)では、ADI に対して 0.011〜0.066%。

海外の評価では

WHO の急性毒性の区分
II(中程度に危険)・LD50 450 mg/kg
薄める前の成分を、主にラットに一度に飲ませたときの毒性(LD50=半数が死ぬ量。小さいほど急性毒性が強い)による区分。食品に残る量の安全性の評価ではない。
EU
EUで非承認(2020年12月に承認が終了)
EU の ADI:0.06 mg/kg bw/day、ARfD:0.08 mg/kg bw
IARC(発がん性)
IARC の分類リストに該当する項目なし(グループ3を含め、評価されていないか対象外)

知っておきたいこと

  • EU は2018年、クロチアニジン・イミダクロプリド・チアメトキサムの3成分について、屋外での使用を禁止した(ミツバチへの影響を理由とする。温室内に限って使用可とした)。
  • EFSA は2013年、発達神経毒性の可能性があるとする科学的意見を出した。
  • 農林水産省の蜜蜂被害事例調査(2013〜15年度)で、稲のカメムシ防除の時期に死んだミツバチから見つかった殺虫剤のうち、2件がこの成分だった(計38件、重複あり)。
  • オランダでは、水中の濃度が高い地域ほど水生の虫や、虫を食べる鳥が減っていたという観察研究がある(Van Dijk ら 2013、Hallmann ら 2014)。日本の環境省は、水の生き物・鳥・野生ハナバチの登録基準を設けている(2026年1月)。

関連する解説

出典

最終確認日 2026.10.01。登録や評価は変わることがあります。

日本で登録されている農薬は、国が使える作物・量・回数・収穫前の日数を決めて認めたものです。このページは、法令と公的機関の評価に書かれている事実を並べたもので、良し悪しを判定するものではありません。

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