農薬データベース殺虫剤確認日 2026.10.01
エトフェンプロックス
Etofenprox
除虫菊の成分(ピレトリン)をもとに作られた。神経のナトリウムチャネルにはたらく。
日本では
- 登録
- 農薬として登録されている(初めての登録 1987年4月13日)。この成分を含む製剤は 50 種類。
- 主な適用作物
- 稲、だいず、えだまめ、ばれいしょ、きゅうり、キャベツ など(適用表に出てくる作物名 90 種類)
- 毒性の区分
- 成分そのもの:普通物製剤(薄めて売られる商品)50種類の区分:普通物 48・劇物 2毒物及び劇物取締法による区分。
- ADI(一日摂取許容量)
- 体重1kgあたり1日 0.031 mg
- ARfD(急性参照用量)
- 体重1kgあたり 1 mg
- 評価
- 食品安全委員会 2024年6月11日
ADI:一生、毎日食べ続けても健康への影響がないとされる量。ARfD:一度に(24時間以内に)食べても健康への影響がないとされる量。どちらも食品安全委員会が動物試験などから決める。
国の残留農薬検査で(令和6年度)
| 農産物 | 検出/検査 | 検出割合 | 基準値超過 |
|---|---|---|---|
| 国産 | 58 / 4,324 | 1.3% | 4件 |
| 輸入 | 6 / 2,702 | 0.2% | 1件 |
国産で見つかった食品:えだまめ、かき、かぶ類の根、きゆうり(ガーキンを含む)、しゅんぎく、その他のかんきつ類果実、その他のきく科野菜、その他のハーブ、その他の野菜、だいこん類(ラディッシュを含む)の根、なす、はくさい など(最大 0.9ppm)
輸入で見つかった食品:その他のなす科野菜、エンダイブ、オクラ(最大 0.33ppm)
検査数は「農薬×検体」の延べ数。少しでも見つかれば「検出」に数える(基準値を超えたという意味ではない)。上位20に入らない農薬は、全体版の食品別の表を合算した値。
海外の評価では
- WHO の急性毒性の区分
- U(通常の使用で急性の危険は低い)・LD50 >10000 mg/kg薄める前の成分を、主にラットに一度に飲ませたときの毒性(LD50=半数が死ぬ量。小さいほど急性毒性が強い)による区分。食品に残る量の安全性の評価ではない。
- EU
- EUで承認(承認の期限 2027年3月)「代替候補物質」(より安全な代わりがあれば置き換えを検討する物質)に指定されている。EU の ADI:0.03 mg/kg bw/day、ARfD:1.0 mg/kg bw
- IARC(発がん性)
- IARC の分類リストに該当する項目なし(グループ3を含め、評価されていないか対象外)
知っておきたいこと
- 農林水産省の蜜蜂被害事例調査(2013〜15年度)で、稲のカメムシ防除の時期に死んだミツバチから見つかった殺虫剤のうち、1件がこの成分だった(計38件、重複あり)。
関連する解説
出典
- FAMIC(農林水産消費安全技術センター)農薬登録情報(2026年9月30日現在)
- 食品安全委員会 エトフェンプロックスの評価書(2024年6月11日)
- 厚生労働省『令和6年度 食品中の残留農薬等検査結果』
- 消費者庁『令和6年度 食品中に残留する農薬等の一日摂取量調査結果』
- WHO Recommended Classification of Pesticides by Hazard 2019
- EU Pesticides Database(Etofenprox)
最終確認日 2026.10.01。登録や評価は変わることがあります。
日本で登録されている農薬は、国が使える作物・量・回数・収穫前の日数を決めて認めたものです。このページは、法令と公的機関の評価に書かれている事実を並べたもので、良し悪しを判定するものではありません。