農薬データベース殺虫剤確認日 2026.10.01
ダイアジノン
Diazinon
神経の信号を止める酵素(アセチルコリンエステラーゼ)のはたらきを妨げる。古くから使われている。
日本では
- 登録
- 農薬として登録されている(初めての登録 1955年4月22日)。この成分を含む製剤は 28 種類。
- 主な適用作物
- キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、ねぎ、たまねぎ、すいか など(適用表に出てくる作物名 101 種類)
- 毒性の区分
- 成分そのもの:劇物(5%普、30%マイクロカプセル製剤普)製剤(薄めて売られる商品)28種類の区分:劇物 14・普通物 14毒物及び劇物取締法による区分。「劇(2%普)」は、成分が2%以下の製剤なら普通物という意味。
- ADI(一日摂取許容量)
- 体重1kgあたり1日 0.001 mg
- ARfD(急性参照用量)
- 体重1kgあたり 0.025 mg
- 評価
- 食品安全委員会 2017年12月12日
ADI:一生、毎日食べ続けても健康への影響がないとされる量。ARfD:一度に(24時間以内に)食べても健康への影響がないとされる量。どちらも食品安全委員会が動物試験などから決める。
国の残留農薬検査で(令和6年度)
| 農産物 | 検出/検査 | 検出割合 | 基準値超過 |
|---|---|---|---|
| 国産 | 9 / 5,076 | 0.2% | 0件 |
| 輸入 | 2 / 2,642 | 0.1% | 0件 |
国産で見つかった食品:こまつな、にんじん、ほうれんそう、もも、りんご、日本なし(最大 0.06ppm)
輸入で見つかった食品:パイナップル、レモン(最大 0.007ppm)
検査数は「農薬×検体」の延べ数。少しでも見つかれば「検出」に数える(基準値を超えたという意味ではない)。上位20に入らない農薬は、全体版の食品別の表を合算した値。
海外の評価では
- WHO の急性毒性の区分
- II(中程度に危険)・LD50 300 mg/kg薄める前の成分を、主にラットに一度に飲ませたときの毒性(LD50=半数が死ぬ量。小さいほど急性毒性が強い)による区分。食品に残る量の安全性の評価ではない。
- EU
- EUで非承認EU の ADI:0.0002 mg/kg bw/day、ARfD:0.025 mg/kg bw
- IARC(発がん性)
- グループ 2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある)Diazinon: Vol.112(評価2015)IARC の分類は「発がん性があるか」の根拠の強さで、食品からとる量でのリスクの大きさではない。
知っておきたいこと
- アメリカでは、ゴルフ場や芝生での使用で鳥が死ぬ事故が50件以上報告され、EPA が1988年にゴルフ場と芝の生産地での使用を取り消した。
関連する解説
出典
- FAMIC(農林水産消費安全技術センター)農薬登録情報(2026年9月30日現在)
- 食品安全委員会 ダイアジノンの評価書(2017年12月12日)
- 厚生労働省『令和6年度 食品中の残留農薬等検査結果』
- WHO Recommended Classification of Pesticides by Hazard 2019
- EU Pesticides Database(Diazinon)
- IARC(国際がん研究機関)List of Classifications
最終確認日 2026.10.01。登録や評価は変わることがあります。
日本で登録されている農薬は、国が使える作物・量・回数・収穫前の日数を決めて認めたものです。このページは、法令と公的機関の評価に書かれている事実を並べたもので、良し悪しを判定するものではありません。