水道水の PFAS データベース
全国の水道事業者が国に報告した PFOS と PFOA の値(合算、年度ごとの最大値)を、都道府県ごとに並べました。もとは国交省・環境省の全国調査(2024年11月・2025年12月公表)で、2020年度から2025年度(2025年8月末まで)までの値です。50 ng/L は、2026年3月までは暫定目標値、2026年4月1日からは水質基準です。数字だけでなく、測った場所(蛇口か、処理前の原水か)、受水先、自治体の独自公表もいっしょに見られるようにしています。「危険」「安全」の判定はしません。公的機関の公表値と、その読み方だけを書きます。

市区町村・事業者名で探す
市区町村名・水道事業者名(企業団・簡易水道を含む)で、国の表の約3,400事業者から探せます。結果を押すと、都道府県のページのその行に移ります。
いまわかっていること
- 2020年度から2025年8月末までに、水道事業で 50 ng/L を超えたのは 19事業です。2025年12月時点で18事業は対策済み、1事業は応急対応中です(事業者名は公表されていません)。
- 50 を超えた事業の数は、2020年度 11 → 2023年度 3 → 2024年度(9月末まで)0 と減りました。ただし、その後の検査で、2024年度に2事業、2025年度(8月末まで)に4事業が 50 を超えています。検査した事業は 466(2020年度)から、累計 3,201(2025年8月末)に増えています。検査した事業の大半は nd(測れる下限より低い)です。
- 最大は岡山県吉備中央町の 1,400 ng/L(2022年度)です。水源の変更や活性炭の入れ替えで、2024・2025年度は nd になりました(岡山県のページ)。
- 2026年4月の水質基準化のあとの、事業者ごとの値は、2026年10月時点で国からはまだ出ていません。最新の値は、堺市・大阪広域水道企業団・東京都水道局・沖縄県企業局などの独自公表で見られます。
数字を読むときに
- 国の表の値は「その事業者の、その年度でいちばん高かった値」です。浄水場が複数ある事業者では、自分の家の蛇口の値とは限りません。
- 値は PFOS と PFOA の合算です。測った場所は原則として給水栓(蛇口)ですが、原水(浄水場で処理する前の水)だけを測った事業者もあります。原水の値は基準の対象ではないので、表では色を分けています。
- 「全量受水」の事業者は、水源と浄水場が受水先(企業団など)にあります。受水先の値もいっしょに見てください(調べ方の解説)。
- 50 は一生飲み続ける前提の値です。1日 2 L・体重 50 kg で飲むと、50 ng/L で耐容一日摂取量(TDI)の 10%、10 ng/L で 2% に当たります(下の計算で自分の量に置きかえられます)。
このデータベースでできること
- 国の表は事業者名で並んだ Excel です。ウラヨミは、それを都道府県・市区町村から引けるようにし、全量受水の事業者は受水先の企業団までたどれるようにしました。
- 自分の地域の値を、1日に飲む量と体重から「TDI の何%か」「食事からの摂取の何倍か」に換算できます。物差し(日本の TDI と EFSA の TWI)で読み方が変わることも並べています。
- 減らしたいときに比べたい浄水器の性能(メーカーが公表した PFOS・PFOA の総ろ過水量と、その試験の条件)も、同じデータベースの中で見られます。川や地下水の値は、水道の値と分けて書いています。

都道府県から探す
47都道府県ごとに、事業者ごとの年度の値、自治体の独自公表、50 を超えた事業者のその後をまとめています。
| 都道府県 | 事業者 | 2020〜25年度の最大 | 2025年度の最大 | 50超の事業者 |
|---|---|---|---|---|
| 北海道2020〜2025年度の最大は、むかわ町穂別簡易水道の 47 ng/L(2024年度、蛇口)。50 を超えた事業者はなし | 278 | 47むかわ町穂別簡易水道事業(2024) | 34 | — |
| 青森県2020〜2025年度の最大は黒石市の 5 ng/L(2024・2025年度、蛇口)。ほとんどが nd | 59 | 5黒石市水道事業(2025) | 5 | — |
| 岩手県2020〜2025年度の最大は一関市の 6 ng/L(2024・2025年度)。ほかはすべて nd | 48 | 6一関市上下水道事業(2025) | 6 | — |
| 宮城県2020〜2025年度の最大は多賀城市の 13 ng/L(2021年度)。2022年度からは nd | 40 | 13多賀城市(2021) | 2 | — |
| 秋田県2020〜2025年度の最大は由利本荘市の 38 ng/L(2024年度、原水の値) | 119 | 38由利本荘市水道事業(2024) | 37 | — |
| 山形県2020〜2025年度の最大は東根市の 35 ng/L(2024年度)。2025年度は 24 | 60 | 35東根市水道事業(2024) | 24 | — |
| 福島県2020〜2025年度の最大は磐梯町の 12 ng/L(2024年度)。主な市はすべて nd | 86 | 12磐梯町水道事業(2024) | 11 | — |
| 茨城県2020〜2025年度の最大は国府田東簡易水道組合の 37 ng/L(2025年度)。50 を超えた事業者はなし | 152 | 37国府田東簡易水道組合(2025) | 37 | — |
| 栃木県2020〜2025年度の最大は下野市の 66 ng/L(2024年度)。2025年度も 63 で、市は臨時給水所を設置 | 30 | 66下野市水道事業(2024) | 63 | 1 |
| 群馬県2020〜2025年度の最大は渋川市の 64 ng/L(2022年度。給水栓と原水で測定)。市は井戸の揚水量を減らして対応 | 139 | 64渋川市水道事業(2022) | 50 | 1 |
| 埼玉県2020〜2025年度の最大は富士見市の 49 ng/L(2023年度)。2025年度は深谷市の 43 | 60 | 49富士見市水道事業(2023) | 43 | — |
| 千葉県2020〜2025年度の最大は八街市の 36 ng/L(2021年度)。2025年度は最大 11 | 46 | 36八街市水道事業(2021) | 11 | — |
| 東京都最大は東京都水道局の 64 ng/L(2020年度)。同じ年に小平市の蛇口で 64 が出て、都は濃度の高い井戸を停止。2025年度は最大 12 | 14 | 64東京都水道局(2020) | 12 | 1 |
| 神奈川県最大は座間市の 63 ng/L(2020年度)。横浜市・川崎市・県営水道は 6年分すべて nd | 34 | 63座間市上下水道局(2020) | 18 | 1 |
| 新潟県2020〜2025年度の最大は十日町市の 10 ng/L(2025年度、蛇口)。ほとんどが nd | 116 | 10十日町市(2025) | 10 | — |
| 富山県2020〜2025年度の最大は高岡市の 7 ng/L(2023年度、蛇口)。2024・2025年度は県内すべて nd | 59 | 7高岡市水道事業(2023) | nd | — |
| 石川県2020〜2025年度の最大は福留グリーンシティー簡易水道の 40 ng/L(2025年度)。金沢市は nd | 91 | 40福留グリーンシティー簡易水道(2025) | 40 | — |
| 福井県2020〜2025年度の最大は芦原温泉上水道財産区の 19 ng/L(2024年度)。50 を超えた事業者はなし | 105 | 19芦原温泉上水道財産区水道事業(2024) | 14 | — |
| 山梨県2020〜2025年度の最大は北杜市の 21 ng/L(2024年度、原水の値)。50 を超えた事業者はなし | 136 | 21北杜市上下水道事業者(2024) | 13 | — |
| 長野県2020〜2025年度の最大は長野市の 58 ng/L(2020年度、蛇口)。2025年度は 4 | 178 | 58長野市水道事業(2020) | 11 | 1 |
| 岐阜県2020〜2025年度の最大は各務原市の 550 ng/L(2021年度)。活性炭の処理のあと 2025年度は 20 | 94 | 550各務原市水道事業(2021) | 33 | 1 |
| 静岡県2020〜2025年度の最大は山内簡易水道の 20 ng/L(2025年度)。50 を超えた事業者はなし | 143 | 20山内簡易水道(2025) | 20 | — |
| 愛知県2020〜2025年度の最大は北名古屋水道企業団の 175 ng/L(2020年度、原水)。2022年度から nd | 48 | 175北名古屋水道企業団(2020) | 42 | 1 |
| 三重県2020〜2025年度の最大は桑名市の 290 ng/L(2020年度、蛇口)。2023年度から nd | 56 | 290桑名市上下水道部(2020) | 17 | 1 |
| 滋賀県2020〜2025年度の最大は栗東市・守山市の 30 ng/L。50 を超えた事業者はなし | 30 | 30栗東市上下水道事業所(2022) | 19 | — |
| 京都府2020〜2025年度の最大は福知山市の 75 ng/L(2023年度、蛇口)。50 を超えたのは3事業者 | 32 | 75福知山市上下水道部(2023) | 61 | 3 |
| 大阪府2020〜2025年度の最大は四條畷の田原浄水場の系統の 73 ng/L(2020年度、廃止済み)。堺市の蛇口は 7〜10(2026年度) | 43 | 73大阪広域水道企業団四條畷水道事業(2020) | 27 | 1 |
| 兵庫県2020〜2025年度の最大は西脇市の 100 ng/L(2021年度、蛇口)。2025年度は田井簡易水道組合の 69 | 53 | 100西脇市(2021) | 69 | 3 |
| 奈良県2020〜2025年度の最大は山添村簡易水道の 46 ng/L(2023年度、原水の値)。50 を超えた事業者はなし | 42 | 46山添村簡易水道事業(2023) | 21 | — |
| 和歌山県2020〜2025年度の最大は岩出市の 32 ng/L(2023年度)。50 を超えた事業者はなし | 78 | 32岩出市(2023) | 22 | — |
| 鳥取県2020〜2025年度の最大は米子市の 24 ng/L(2020・2022年度)。50 を超えた事業者はなし | 22 | 24米子市水道事業(2022) | 19 | — |
| 島根県2020〜2025年度の最大は雲南市の 20 ng/L(2025年度)。50 を超えた事業者はなし | 24 | 20雲南市水道事業(2025) | 20 | — |
| 岡山県2020〜2025年度の最大は吉備中央町の 1,400 ng/L(2022年度)。全国の水道事業で最も高い値。2024年度から nd | 64 | 1400吉備中央町(2022) | 22 | 1 |
| 広島県2020〜2025年度の最大は安芸高田市の水道の 40 ng/L(2024年度)。50 を超えた水道事業者はなし | 25 | 40広島県水道広域連合企業団安芸高田市水道事業(2024) | 23 | — |
| 山口県2020〜2025年度の最大は防府市の 32 ng/L(2020年度)。毎年下がり、2025年度は 8 | 25 | 32防府市水道事業(2020) | 8 | — |
| 徳島県2020〜2025年度の最大は阿波市の 14 ng/L(2024年度)。県内はすべて 14 以下 | 50 | 14阿波市水道事業(2024) | 7 | — |
| 香川県国の表は香川県広域水道企業団と直島町の2行だけ。最大は企業団の 36 ng/L(2025年度、8月まで) | 2 | 36香川県広域水道企業団水道事業(2025) | 36 | — |
| 愛媛県2020〜2025年度の最大は松山市 中島地区簡易水道の 25 ng/L(2024年度)。50 超はなし | 87 | 25中島地区簡易水道事業(松山市公営企業局)(2024) | 8 | — |
| 高知県2020〜2025年度の最大は黒潮町の 26 ng/L(2025年度)。50 超はなし | 37 | 26黒潮町水道事業(2025) | 26 | — |
| 福岡県2020〜2025年度の最大はみやま市の 48 ng/L(2023年度)。専用水道では航空自衛隊芦屋基地で 1,500 | 68 | 48みやま市水道事業(2023) | 33 | — |
| 佐賀県2020〜2025年度の最大は玄海町の 15 ng/L(2023年度)。県内はすべて 15 以下 | 52 | 15玄海町上下水道事業(2023) | 13 | — |
| 長崎県2020〜2025年度の最大は新上五島町の 48 ng/L(2024年度、原水)。50 を超えた事業者はなし | 53 | 48新上五島町水道事業(2024) | 47 | — |
| 熊本県宇城市 不知火東部地区の水道水源で 95 ng/L(2024年度)。配水系統を切り替え、原因は「究明は困難」 | 112 | 95不知火東部地区簡易水道事業(2024) | 43 | 1 |
| 大分県2020〜2025年度の最大は国東市の 28 ng/L(2024年度)。大分市の水道は 2021年度以降すべて nd | 57 | 28国東市水道事業(2024) | 26 | — |
| 宮崎県小林市の水道で 61 ng/L(2025年度)。市は別の水源に切り替え | 76 | 61小林市水道事業(2025) | 61 | 1 |
| 鹿児島県2020〜2025年度の最大は東串良町の 29 ng/L(2025年度)。50 超はなし | 112 | 29東串良町水道事業(2025) | 29 | — |
| 沖縄県最大は金武町の 70 ng/L(2020年度)。北谷浄水場の浄水は 2026年度 最大 6(企業局) | 41 | 70金武町水道事業(2020) | 9 | 1 |
「2020〜25年度の最大」は、その都道府県の事業者の年度最大値のうち、いちばん高いもの(原水だけで測った値を含む)。「50超の事業者」は、50 ng/L を超えた年度があった事業者の数(原水の値を含む。基準の超過とは限りません)。2025年度は8月末まで。
自分の量に置きかえる
水道水の濃度・体重・1日に飲む量を入れると、日本の TDI と EFSA の TWI に対する割合、食事からの量との比が出ます。
- 水からとる量
- — ng/kg/日
- 日本の耐容一日摂取量(PFOS・PFOA 各 20 ng/kg 体重/日)に対して
- —
- EFSA の耐容週間摂取量(4物質合計 4.4 ng/kg 体重/週=1日あたり約 0.63)に対して
- —
- 食品37品目からとる量(農水省の調査の推計 PFOS 0.13+PFOA 0.09=0.22 ng/kg 体重/日。37品目は食べる量で全体の約5割)との比
- —
合算の値をそのまま1つの物質として計算しています(実際は PFOS と PFOA に分かれるので、日本の TDI に対する割合はこれより小さくなります)。EFSA の値は PFOA・PFNA・PFHxS・PFOS の4物質の合計に対するもので、水道の値には PFNA・PFHxS は入っていません。物差しによって同じ量の読み方が変わることを示すための計算で、健康への影響を判定するものではありません。
全国の値の分布
国の表(2025年12月公表)の事業者を、年度ごとに値の区分で分けました。
50 ng/L を超えた事業者
原水だけで測った値も含みます。
各国の基準
数える物質の数(2〜48種、総量)と拘束力が国ごとに違うので、数字の大小だけでは比べられません。
よくある疑問の解説
公的機関の資料と論文からわかることだけを整理
主な出典
- 環境省 報道発表「水道における PFOS 及び PFOA に関するフォローアップ調査の結果について」(2025年12月25日)と調査結果一覧(Excel)
- 環境省「水道における PFOS 及び PFOA に関する調査の結果について」(2024年11月29日)
- 環境省 同 最終とりまとめ(2024年12月24日)
- 国土交通省「水道事業者等によるこれまでの PFOS 及び PFOA 対応事例について」(2024年11月29日)
- 環境省「水質基準に関する省令改正の概要について」
- 食品安全委員会「有機フッ素化合物(PFAS)評価書に関する Q&A」
- 環境省「PFAS に関するよくある質問」
- 農林水産省「PFAS に関する Q&A」(食品37品目からの摂取量)
最終確認日 2026.10.04(公的機関の資料・論文の原典で確認し、Gemini Notebook に集めて照合)。事業者ごとの値は国の表のとおりで、ウラヨミが並べ替え・集計しました。